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水と塩と空気だけの完全断食40日間全記録

水と塩と空気だけの40日間の断食後、3年ぶりに総評を書いてみました。

2015年10月1日から11月9日まで40日間、水と塩だけの断食をしてから丸3年が経過しようとしています。やっと落ち着いて総評を書けるタイミングがやって来ました。このチャンスを逃すと、またいつタイミングが訪れるかわかりませんので一気に書き上げてしまおうと思います。

水と塩と空気だけの完全断食40日間の総評

2018年10月20日

3年ぶりに2015年10月1日から長期間の断食に挑戦していますので、その経過を実況したいと思います。

3年ぶりに2015年10月1日から長期間の断食に挑戦していますので、その経過を実況したいと思います。(前回は2012年で30日間)

私は断食をライフワークとして1994年から20年以上不定期に続けてきました。なぜ断食を始めたのかという理由は、当時住宅メーカーの営業マンとして外回りをしていた頃、空き時間にふと立ち寄った図書館で見つけた 、甲田光雄先生監修の「家庭でできる断食健康法」という本との出会いがきっかけでした。整然と立ち並ぶ書棚にある何万冊という書籍の中で、なぜかその本の背表紙だけが輝いていたのです。

当時32歳だった私は仕事にも生活にも疲れきっていました。20代までは痩身だった体形もウエストは1mに近づき、体重は90kgを超えていたので毎日重い体を引きずって生きているような感じがしていました。仕事もマンネリ化してきており、このままの人生が続いていきそうな自分に変化を求めていたのだと思います。

そんなときに見つけたのが甲田光雄先生の本でした。私は直ぐに図書館の読書コーナーで読み始めたのですが、どんどん引き込まれていき、気がつくと全体の1/3ほどを読んでいました。当然この本を借りて帰ったのですが、その日のうちに読破してしまったと記憶しています。

そして決意しました。「私も断食をやる!」と。このとき断食が今の自分に最も必要なことだと思えました。また、本のタイトルにもあるように「家庭でできる」ということにも魅力を感じました。

断食のやり方は様々な方法があるのですが、このときは初心者でもやりやすい「2週間のすまし汁断食」を実行することにしました。「すまし汁」とは乾燥昆布と干し椎茸でダシをとった500ccの「うどんのスープ」のような飲み物で、これを昼と夕方に飲みます。乾燥昆布と干し椎茸は外国製の安いものを買ってくると煮ているときの臭いがひどいので、できるだけ国産の高級品を使うようにしました。塩と醤油で味付けをするととても美味しい飲み物です。

断食の初期は胃を小さくしていくためにお粥を食べることから初めていきます。初日はちょっと固めの五分粥を食べたいだけ食べます。おかずは一切無しにして味付けは塩または海苔の佃煮などにします。

2日目も五分粥を食べたいだけ食べます。飲み物は水または白湯以外は飲みません。3日目はゆるい三分粥に変えます。これも食べたいだけ食べます。食べたいだけといっても、そんなに美味しいものではありませんから程々しか食べられません。

そして、お粥はゆるゆるですから胃を押し広げる力がありませんので、だんだん自然に胃が小さくなっていきます。この段階を経ることで断食中の空腹感に耐えられるようになるのです。

4日目から前述のすまし汁を昼と夕方に飲みます。すまし汁はとても腹持ちが良く、断食していることを忘れてしまうくらいです。そして1日1回水酸化マグネシウムの水溶液を水に溶かして飲みます。近所の薬局で探したところ「ミルマグ」という商品名で販売されていたので、それを購入しました。

ミルマグの通常の使用法は、200ccの水に5ccほど溶かしたものを飲むと、スムースな便通があるというものですが、これを附属の目盛り付きキャップいっぱいの25ccを溶かして飲むと信じられないことが起きます。

腹痛もないのにお腹の中のものが一気に野菜ジュース状態になって全部出てしまいます。その効果は凄まじく、これを飲んだらトイレの場所だけはしっかり確保しておかないと地獄を味わうことになるでしょう。

お腹の中のものが全部出るといっても腸のひだに絡み付いた便や宿便といったものまでは1回では出せませんので、ミルマグは毎日のみ続けます。また、固形の黒糖30gを1日2回そのまま食べます。すまし汁に入れてもいいのですが、私はおやつ代わりに仕事をしながらかじってました。これも沖縄産の上質なものを買いました。

私は、甲田光雄先生の本の内容を忠実に守り、会社に出勤しながら、すまし汁、ミルマグ、黒糖だけの生活を始めました。1日目、2日目と特に変化は感じられませんでした。

しかし、3日目に帰宅したときのことです、背中全体に鉄板が入っているのかと思えるような重たさと痛みで立っていられなくなってしまったのです。私は夕食を摂ることもできず、布団に入って寝ることしかできませんでした。

翌朝起きてみると、なんと背中が嘘のように軽くなっているではありませんか。背負っていた30kgのナップサックを降ろしたような感覚でした。

4日目に帰宅すると、今度は両腕の力が抜けてしまいました。肩からぶら下がった腕がプラプラしているだけで、腕を上げることも、物を持つ事もできません。この日もそのまま布団に直行して寝てしまいました。するとやはり翌朝には腕全体が軽くなっていたのです。5日目は腰が抜けて足が動かなくなりましたが、やはり翌朝には軽くなっていました。

6日目には、あの体を引きずるように生活していたころの倦怠感が無くなり、20代に戻ったような感覚を覚えました。記憶が定かではないのですが、1週間目から10日目くらいの時期に真っ黒いタールのような便が出ました。濃い茶ではなく黒い絵の具のように本当に真っ黒な便です。

いわゆる宿便です。私の経験から申しますと、この宿便は腸内に宿っていた古い便ではなく、体全体の細胞と細胞の隙間や細胞内部にあった汚れが断食によって掃除され、腸内に排出されて出て来たものではないかと考えています。この宿便が出た頃から体調がみるみる良くなっていきました。

断食も終わりに近づいた2週間目の頃でした。営業の外回りでクルマを運転していたのですが、突然、道路脇の街路樹や植栽が色鮮やかに輝き始めたのです。私は訳がわからず、「あぁ〜」という声をもらしていました。そして段々と町全体、世の中全体が輝き始めました。体全体はふわふわと心地よく、天国にいるような感覚に包まれたのです。大げさかもしれませんが、神をそばに感じられた瞬間でした。

こうして2週間の断食を会社に勤務しながら無事終えることができ、不思議な体験もして、体調も驚くほどよくなったので、とうとう食事に戻る日が来ました。「このまま断食していたい」というなごり惜しい感覚すら覚えました。

甲田光雄先生の著書によると、三分粥、五分粥と順を追って食事の固さを戻していくのですが、私はここでルールを破りました。どうしても豆腐が食べたかったのです。冷や奴を何もかけずに口にいれました。噛んで味わっているうちに自然に涙があふれてきました。

食事をして泣いたのは生まれて初めてのことです。2週間の断食で敏感になっていた私の味覚は、大豆そのものの美味しさ、豆腐の素晴らしい食感を私の脳にダイレクトに伝えてきたのです。食べ物への感謝の念に包まれた瞬間でした。

私はこの断食第1回目の素晴らしい体験によって、その後20年以上不定期に断食を続けることになったのです。すまし汁の30日断食1回、水と塩だけの30日断食1回、水と塩だけの断食18日1回、2週間程度の断食は記録していない程多く実行しました。

2010年頃18日間の断食を実行していたときに、世の中にはツイッターブームが訪れていました。

私はツイッターで日々の体重、体脂肪率、内蔵脂肪量、骨量、基礎代謝量、体内年齢、筋肉量などと一緒にその日の気分や考えた事などをツイートしていたのですが、それを見たユーザーから「体に悪いから即刻中止したほうがいい」とか「そんなことよりもいいサプリメントがあるから飲んでみた方がいい」など、ありとあらゆる意見がダイレクトメッッセージに届くようになり、その返信だけで仕事ができなくなってしまうほどでした。

これに懲りた私は、2012年に行った30日間の水と塩だけの断食の際には、親しい友人(私が嘘つきではないと証明してくれる)10名に一斉メールという形で日々の報告を行いました。

最終日には、お決まりのズボンのベルトループの部分を前にひっぱってお腹との間がスカスカになった画像も送ったりしました。このときの30日間のスペックもいつか公開したいと思います。

今回は初めて40日間の断食に挑戦します。日数を競争するのは決して良いことではありません。本来断食というのはそういうものではありません。

ではなぜ40日間の断食に挑戦するのかというと、過去に仏陀やキリストが40日間の断食をしていますので、断食をライフワークとする者の憧れだからです。

40日間の断食に成功したからといって、決して仏陀やキリストになれるわけではありません。そこには、より食を愛し、人生を愛し、自分自身を愛する「生命に対する畏敬の念」が残るのだと考えています。

完全断食のルール

  1. 断食期間中は、水と塩と気体以外を体に入れてはならない。
  2. 炭酸水(水と炭酸のみ)は飲んでもよい。ただし、レモンなどの味のついたものは不可。
  3. 飴、チューインガム、グミ、ゼリー、スポーツ飲料、茶、栄養ドリンク、薬、その他一切不可。
  4. 強制排便のための水酸化マグネシウムは可。
  5. 毎日、体組成計で日々のスペックを測定し、記録すること。
  6. 危険を感じたら、無理せずに断食を中止すること。

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